給食時間にどんな話をするの?学級崩壊を経験した子どもの告白とは
シマハチのひとり言だよ。
みなさん、小さいころ好きだった給食のメニューは何でしたか?
シマハチは、ソフト麺のミートソースが好きでした。
振り返るとシマハチの子ども時代と今では、給食も少し違いますね。
シマハチの子ども時代は、袋に入ったソフト麺がありました。
牛乳は瓶でした。
生野菜のサラダも出ていました。
大きなトマトが丸ごと一個出るなんていう日もありました。
給食は地域性がよく表れるので、給食の思い出や好きだったメニューも人それぞれなんでしょうね。
今の給食はというと、国際色豊かなメニューが顔を揃えています。
ボルシチ、ビーフストロガノフ、ナン、ビビンバ、麻婆豆腐、ハンバーガーなどなど。
給食以外で普段あまり食べないようなメニューが、並ぶ日だってあります。
衛生上の問題か、今は生野菜のサラダは給食では見なくなりました。野菜は基本火を通しているみたいですね。
昔と今ではだいぶ違う給食ですが、シマハチは、昔も今も給食が大好きです。
コロナが流行し始めてから、静かな給食が主流になっていますが、
その前までは、子ども達の班の中に入れてもらい、色んな話をしながら一緒に食べていました。
給食の時間に子どもは、色々な話をします。
この時間に子どもから得られる情報って、とても大切なんですよね。
子どもの心の内や悩み友達関係など、授業中には得られない情報を子どもの話から得ることができます。
以前、前の年に学級崩壊したクラスにいた子どもを担任したことがありました。
その子はクラスの中心となって、前の担任の先生に対して色々なことをしていたと聞いていました。
その翌年にその子の担任とりましたが、新しいクラスになって随分と適応してきたるなと感じていたある日の給食時間、
その子は、笑顔でシマハチにこんな話をし始めました。
子 『俺、すごい悪いやつなんだよ!』
シ 「なんで?全然悪い子なんかじゃないのに。」
子 『去年、〇〇先生を泣かしたんだよね!』
子どもは笑顔で話しを続けます。
子 『先生に物投げたり叩いたりした!先生めっちゃ怒ってた~。』
子 『授業中なのに外で遊んでたんだよ。悪くない?』
実はこれは、子どもなりの罪の告白なんです。
本人も学級崩壊の中で苦しんでいたし、自分が先生にしたことが悪いことだって分かっていたんです。
抱えていた重たい荷物をずっと降ろしたかったんでしょう。
ふとした時に、それは始まります。
子どもが罪の告白を始めたら、それをしっかりと受け止めるように聞いていきます。
シ 「そうだったんだ。でも今は違うね。」
子 『そう~?変わらなくない?』
シ 「授業中外に行くこともないし、物を投げたりもしないね。」
子 『うん。もうやめた。』
シ 「何でやめたの?」
子 『だって、バカらしいから。』
シ 「自分でやめようと思ったの?」
子 『うん。』
シ 「やっぱり全然違うよ。すごいね。がんばってるんだね。」
子 『うん。』
このような罪の告白は、前の年にクラスに適応できずに不適応行動を繰り返した子どもに、よく見られます。
子ども達は、笑いながら、いかにも大したことじゃないかのように罪の告白をしてきます。
自分の罪の告白が受け止めてもらえるか、とても不安なんでしょう。
やってしまったことが大きければ大きいほど、そうするしかないんですよね。
だから受け止めてくれると分かったら、自分のしてしまったことをどんどん話すのです。
シマハチの経験上、前の年にどんなに荒れていたとしても、この告白をした後は飛躍的に心が安定していきます。
去年は荒れた野生動物のような目をしていた子どもが、こんなに素直にがんばっていこうとする姿を見ると、
やっぱり子どもには何の罪もないんだなと、改めて思います。
だからシマハチは、子どもからこんな貴重な話が聞ける給食時間が、今も大好きなんです。