「親サバイバー向け」学校の悩みを解決する方法を考えよう! その2
「自分と問題との繋がりを考えよう」
今まで「学校」にまつわるどんな困ったことがありましたか?
こんにちは!公認心理師教師のシマハチです。
親サバイバーのみなさん、今まで「学校」にまつわるどんな困ったことがありましたか?
子どもが学校に行きたくないと言い始めたんです。
学校の先生と合わないみたいで心配。
うちの子、内気だから友達と積極的に遊べないんじゃないかな。
まだまだ・・・まだまだ・・・「学校」まつわる問題って絶えないですよね。
親からしてみると、子どもが毎日笑顔で学校に行き、勉強もがんばり、友達とも仲良くしていてくれればよいのですが・・・。そんなに上手くはなかなかいかないものです。
じゃあ、学校にまつわる問題ってなぜ起こっているのでしょう?
えっ・・・なぜ起こっているかなんて、学校の中は見えないから分からないよ。
そうですよね。学校の問題だから当然学校で起こっているし、学校で何が起こっているかなんて親には見えないですよね。
じゃあ、その問題と自分自身と何か繋がっているとしたらどうでしょう?
??? 自分の子どもの問題ではあるけど、自分との繋がりとか言われてもよく分からないよ。
そうですよね。起こっている問題と自分との繋がりなんて考えたことなんてありませんよね。
でもこの繋がりを考えていくことが問題解決や現状の改善にはとても大切なことなんです。
このブログの4つのコンセプトは、以前の記事で書きました。
1 お互いの「サバイバー」の立場や考え方を理解しよう。
2 自分と問題との繋がりを考えよう。
3 自分ができることを考えよう。
4 「大人サバイバー」は「子どもサバイバー」の責任をもつ覚悟をもとう。
今回は、 2 自分と問題との繋がりを考えよう。
について、お話していきたいと思います。
自分と問題との繋がりとは?
何かの事象(ここでいう問題)が起こる時には必ず原因があります。
原因というと悪いイメージがありますがそうではありません。
例えば、「Aさんがマグカップに水をついだ」という事象があったとします。
そして、この事象には次のような原因がありました。
- Aさんの喉が渇いた。
- 冷蔵庫の中に、水とビールがあった。
- Aさんには、今から車に乗る用事があった。
- グラスより手前にマグカップが置いてあった。
このように、複数の原因があり「Aさんがマグカップに水をついだ」事象は起こりました。
そして、その原因の一つでも違っていたら「Aさんがマグカップに水をついだ」という事象が起こらなかった可能性が高まるのです。
例えば、
- Aさんの喉が渇いていなかったら?
- 冷蔵庫の中に麦茶があったら?
- 車に乗る用事が無かったら?
- グラスの方が手前にあったら?
Aさんはマグカップに水をついでいなかったかもしれませんね。
学校での事象(問題)でもまったく同じことが言えます。
その事象を変えたい(問題を解決したい)場合、その原因となる行動などを変えることが大切なのです。
でも学校で起こっていることの原因は学校の中にあるのに、どうやって変えればいいの?
そうですよね・・・。
1.子どもに言っても変わらない・・・。
2.先生に言っても変わらない・・・。
だからこそ、親サバイバーは困っているんですよね・・・。
でも、このループにハマってしまうと、
3.校長先生に訴える。
4.教育委員会に訴える。
5.SNSに訴える。
6.裁判に訴える。
と、このようにエスカレートするしかなくなってしまいます。
では、このように訴え続ければその問題が解決し、親サバイバーの心はすっきりとするのでしょうか。
なんだか、ずっと苦しみ続けるような印象がありませんか?
3~6までになるケースは稀ですが、1~2あたりまでは、たくさんの親サバイバーが苦しい思いをした経験があるのではないでしょうか。
苦しさの原因は?
実はこの苦しさの原因は、他人(子どもや先生)の思考や行動を変えようとしていることにあります。
なぜなら問題解決のために他人にこんな風に変わってもらいたいといくら願っても、
変わるか変わらないか、またどのように変わるのかなどの思考の主導権は必ず他人がもっているからです。
「自分は他人の思考を変える主導権はもつことができない」という視点をもつ、
つまり他人を変えたい、変えようと思うことをあきらめることが大切なのです。
あきらめるんですか!?子どもが嫌な目に合っているのにあきらめられる訳ありません!
いえいえ大丈夫、そうではありませんよ。
他人を変えることをあきらめるということは、逆に言うとその思考から一旦離れ、自分自身に視点をもってくるということです。
先程も言いましたが、事象の原因は一つではなく、とても多岐に渡っています。
そしてその事象が自分の子どもに関わるものであれば、親である自分が全く繋がっていないと考える方が、不自然だと思いませんか?
親と子はとても深く繋がっています。
毎日たくさんの関わり合いをもち、そして親はたくさんの影響を子どもに与えています。
そのたくさんの繋がりの中から、今起こっている事象に繋がっているものは何かを考えていくのです。
でもこれは、親サバイバーにとって簡単なことではありません。
なぜなら自分の子育てや関わり方を否定する(される)ような気持になるからです。
でも大丈夫、そうではありません!
子どもが学校で上手くいっていないのにはものすごくたくさんの原因があり、
その中にある自分の繋がりを考えていくだけなのです。
自分のことを考え、自分と問題との繋がりに気付く。
するとどんなことが起こるのか?
- 問題に繋がる自分の言動を変えることができる。↓
- 子どもに影響が起こる。↓
- 今まで何も変わらなかった事象に変化が起こる。↓
- 問題が改善解決に繋がる。
このように、今まで解決へと動くことのなかった事象が、良い方向へ動き始めます。
学校の悩みを解決する方法 まとめ
大切なのは、
他人を変えたい、変えようという思考から一旦離れ、自分と問題の繋がりを考えること!
他人にある原因にばかり目を向け、他人を変えたいと願っていた時には、
イライラ、無力感、悲しみなどのマイナスの感情と、変わらない現状しか残らなかったのが、
自分との繋がりを考えることで問題の解決へと直接繋げることができます。
しかし一番大きいのは、自分自身の問題の捉え方が変わるということです。
その問題を「深刻でどうにもならないもの」から「いくらでも解決できるもの」へと変えることができます。
深くて苦しい悩みの沼から自分自身が抜け出すことができるのです。
一歩抜け出すと、更に視界は広がり、また新たな解決の可能性に気付くこともできます。
親への良い影響は、必ず子どもにも良い影響を及ぼします。
そして、他の問題にぶつかった時にもこの視点を使って抜け出すこともできるようになるのです。
この記事が、「親サバイバー」の悩み解決のお役に立てたらうれしいです。
学校での悩みを抱えている方は、ぜひまたここに来て、一緒に解決していきましょう!